脱法ドラッグの仕組み その鍵は一酸化窒素の血管拡張作用にあり
ドラッグは、うちの学校ではまだ入ってきていないが、都心部の中学校に以前お邪魔したとき、階段の渡り廊下一面に生徒たちが描いた「ドラッグやめよう」ポスターが貼ってあったのが印象的だった。都心部では、かなり問題が深刻化しているのかもしれない。
リンク: asahi.com: 脱法ドラッグ、初の刑事罰適用へ協議 厚労省・警視庁-社会.
「RUSH」は亜硝酸エステル類を含有する液体で、吸引すると血管の膨張作用で気分が良くなるが、血圧が急激に低下するため死亡する危険性もある。米国では製造販売が禁止されているという。
以下、亜硝酸エステルが麻薬としてはたらく仕組みについて:
リンク: 亜硝酸 - Wikipedia.
生体への作用
亜硝酸自体あるいは亜硝酸、亜硝酸エステルは分解すると一酸化窒素を発生するので、強い血管拡張作用を示す(NO合成酵素に詳しい)。
リンク: 一酸化窒素 - Wikipedia.
血管内皮は一酸化窒素をシグナルとして周囲の平滑筋を弛緩させ、それにより動脈を拡張させて血流量を増やす。これがニトログリセリン、亜硝酸アミルなどの 亜硝酸誘導体が心臓病の治療に用いられる理由である。これらの化合物は一酸化窒素に変化し、心臓の冠動脈を拡張させて血液供給を増やす。
一酸化窒素は陰茎の勃起でも働いており、やはりcGMP分解抑制薬であるシルデナ フィル(バイアグラ)はこのメカニズムを利用したものである。
一酸化窒素は神経伝達物質としても働く。シナプス間隙のみで働く多くの神経伝達物質と異なり、一酸化窒素分子は広い範囲に拡散して直接接していない周辺の ニューロンにも影響を与える。このメカニズムは記憶形成にも関与すると考えられている。
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