熱帯魚説明会
この生徒は、とにかくだらしない。授業中は遊んでいるし(授業妨害するほど度胸はない)、話は聞いていないし、あいさつや返事もできないし、ふつうに立っていてもクネクネしている。
この生徒は、先生に許可を取らずに熱帯魚を飼育する水槽を学校に持ってきてしまい、その水槽を家に持って帰るように言われていた。そこで「熱帯魚の 飼い方説明会」を開き、「その説明のために」水槽を学校に置いているということになった(もちろんアト付けのコジツケな理由である)。
やってみると、発表の内容は良くできていた。レジュメも準備し、ポスターも準備し、指示棒を使いながら説明を進めていく。内容も具体的で構成も良く、わかりやすい。個人的にとてもおかしかったのは、その生徒が最初にこう言ったことだ。
「今日はお忙しいなかお集まりいただき、ありがとうございます」
この面白さは、読者には伝わらないと思う。この生徒がこんな言い方をするのは、とにかくミスマッチなのだ。笑いをかみ殺しながら、思った。生徒って不思議だ。
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