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2004年8月28日 (土)

仕事語り:プログラマー

「もはや学歴だけでは就職できない。むしろ、好きなことをトコトンやるべきだ」

こう話してくれたのは、とあるIT企業に勤めるプログラマー。細身で背が高く優しい感じのする20代後半の男性。ちなみに既婚で一児の父でもある。

彼自身は、現在の自分の状況を後悔している。「好きなことをやらず、学歴を選んでしまった」というのだ。これは、どういうことなのだろう。



コンピューターが、中学の頃から好きだった。高校進学の際、彼には地元の高等専門学校に進んでトコトン、コンピューターのことを勉強するという選択肢もあった。

だが、彼は某有名私立大学の付属高校に進学した。その高校からは、上の大学にエスカレーター式に上がることができる。つまり彼が選んだのは、学歴が約束される道だった。彼は高校に合格した瞬間「ああ、これでゴールインだ」と思ったという。そして今から振り返ると、これが後悔の種となる人生の岐路であった。

高校にもパソコン部はあった。だが彼は、そういう部活動をカッコ悪いと思い、近づかなかった。「そういう年頃だったから仕方ないのかな」と、彼は当時を振り返る。そして、どちらかというと文系の学部に進学。だが、就職活動でつまづいてしまった。



有名大学の学歴だけでは通用しなかった。サークルの部長をやっていたとか、大会で賞を取ったといった経験がないと、評価してもらえないのだが、生憎そういうものはなかった。かなり厳しい就職活動をせざるを得なかった。苦戦の末、中堅のIT系企業に就職した。

就職先では、コンピューターの勉強を思いきりすることができた。本当に、一生懸命勉強した。自分はコンピューターが大好きな技術屋なんだと、気づいたのだ。



しかし、もう手遅れだった。就職してからの勉強では、基礎から丁寧に勉強することはできない。きちんと勉強するためには、一度退職して大学院などに入学し、腰をすえて勉強する必要がある。だが妻と子供がいるので、そんな冒険をすることはできない。

将来の不安もある。技術革新の早いこの分野では、プログラマとして、そう長く働き続けることはできない。遅かれ早かれ第一線を退き、あとはただの管理職としてやっていくしかない。彼の気持ちとしては、なるべく長く技術一筋でやっていきたいのだが。



彼は言う。「マイクロソフトでも、専門学校出や高専出の人たちが就職している。自分の高校選択のとき、学歴に目を奪われずに高専に進んでいれば、今頃もっと良い状況になっていたのではないか。思う存分好きなコンピューターのことが勉強できただろう。学歴よりも自分の好きなことを、選ぶべきだった」と。

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